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2016年1月26日火曜日

[CDレビュー]  SEX MACHINEGUNS「METAL MONSTER」


SEX MACHINEGUNS「 METAL MONSTER」
(2015/12/16)

1. メタル経理マン
2. METAL MONSTER
3. アマゾン
4. BLACK MAGURO
5. コアラちゃん
6. MIDNIGHT RADIO
7. 婚活of death
8. バリカン
9. 白金マダム
10. 情熱の炎
お気に入り度:★★★★★★★★☆ (8.5/10)




SEX MACHINEGUNSの通算11枚目のオリジナルアルバム。
かつてはこのアルバムタイトル通りモンスターバンドと呼ぶにふさわしいバンドだったが、
近年の楽曲は、歌詞もメロディもネタ切れに苦しんでいるんだなというのが
分かってしまうような曲が多くなってしまった。
ライブなどでは今が一番良いとか言っているがそれは強がりのような気がしてならない。
だが今作は、メジャーで大活躍していた頃の作品まではさすがに及ばないものの
前作「LOVE GAMES」やザ・メンテナンス名義の作品などと比べると、大分良くなっていて
とりあえず一安心しました。完全復活を願い続けてましたからね。

まずはこのバンドの大いなる魅力である、超多種多彩なテーマをもとに作られた
歌詞の面白さは、全盛期並みに復活したのではなかろうか。
CMソングとして先行シングル曲にもなった1曲目「メタル経理マン」は
これぞ当ブログが大好きな、ヒーロー降臨系楽曲(会社の) こんな正体不明なヒーローが
現れたら最高だろうな。そもそも常人にはメタルと経理が結びつかない(笑)
サビメロが最初聴いた時は単調に感じたが今作のオープニングで聴けば気にならなくなった。
3曲目「アマゾン」は、ジャングルやピラニアなどといった歌詞のフレーズに
サバイバル感があってカッコいいなと思いきや、代引き手数料ってそっちのamazonか!
最初に歌詞カードを見ずに聴いたらダマされてしまった、これはよくできている。
4曲目「BLACK MAGURO」もマグロがテーマでこれだけ歌詞を広げられるのは素晴らしい。
和歌山の近大マグロまで出てくるとは。たとえ1番と2番のサビの歌詞が
全く同じであろうが、曲の勢いで一気にもっていかれる。
5曲目「コアラちゃん」はサビの偏食!偏食!が一度聴いただけで耳に残る。
これだけキャッチーならば同じフレーズの繰り返しだらけの歌詞でもまぁいいかと思える。

さらにこのバンドのもう1つの大きな魅力であった、サビメロの良さに関しては
やはり全盛期の作品には及ばない印象。シングル曲レベルなのは6、9、10曲目ぐらいか。
その代わり、アルバムタイトル曲である2曲目の「METAL MONSTER」は
アラブ風のエキゾチックなイントロから始まったかと思えば、
Aメロからダークかつシリアスな曲世界が広がっていて、サビも中低音中心で
ズシリと重い歌唱を聴かせる。ある意味らしくない曲だが、逆に斬新に感じられた。

そして今作最大のクライマックスは、10曲目「情熱の炎」。
ここまで正統派かつ熱い疾走メタルナンバーでアルバムの最後を締めてくれるとは!
8thアルバム「45°」のラストを飾った大傑作曲「プライド」を彷彿させるものあった。
これが聴けただけでも私的には大いなる収穫でした。

デビュー20年を過ぎてもまだまだ一線級でやれることを証明した作品。
このままいけるところまで突っ走って欲しいです。CM出演の機会はまたあるといいですね。
タイアップが楽曲の幅を広げるきっかけになることもあるだけに。↓のPVは永久保存版。





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