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2015年12月11日金曜日

[CDレビュー]  BiSH「Brand-new idol SHiT」


BiSH「 Brand-new idol SHiT」
(2015/5/27)

1. スパーク
2. BiSH-星が瞬く夜に
3. MONSTERS
4. Is this call??
5. サラバかな
6. SCHOOL GIRLS,BANG BANG
7. DA DANCE!!
8. TOUMIN SHOJO
9. ぴらぴろ
10. Lonely girl
11. HUG ME
12. カラダ・イデオロギー
13. Story Brighter
お気に入り度:★★★★★★★★☆ (8.5/10)




BiSHの1stアルバム。「BiSの2番煎じは本家を超えられるか」をコンセプトに結成、
近年の地下アイドルシーン全体にも大きな影響を与えた、ロック系アイドルの再来が実現。
さすがに新生クソアイドルというキャッチコピーはどうかと思ったのですが、
それでも今作のプロデュースを手掛けた松隈ケンタさんの作る楽曲は魅力的で、
作詞にはメンバー自らが参加するなど、1stアルバムらしい意欲作となっている。

アルバム前半は期待通り、疾走感とポップ感が合わさったロックナンバーが中心。
2曲目「BiSH-星が瞬く夜に」はBiSHのテーマソングとして作られた今作のリードトラック。
たとえ化け物だと言われようがやってやるんだという決意表明がこもった曲で、
これには何だか聴いてる方も励まされる。
3曲目「MONSTERS」は今作の曲の中でも最も爆発力を感じるラウドロックナンバー。
シンセの入れ方に突き抜けるような高揚感がある。これは傑作。ライブでも盛り上がりそう。
5曲目「サラバかな」は蟲ふるう夜にの慎乃介さん作曲によるロックチューン。
同じ松隈ファミリー(?)なだけあってこちらもメロディの良質さは保証済み。

そしてアルバム中盤ではデジタルポップ系のダンスチューンなどを交えつつ、
ミクスチャー要素の入った実験的な曲の数々も聴かせてくれる。
6曲目「SCHOOL GIRLS,BANG BANG」はキュートかつ浮遊感のある歌唱を
聴かせるポップスかと思えば、途中で演歌風のメロディが飛び出し、
歌唱も一転して情感がこもる。これは面白い曲。しかし「彼氏は2人まで」って歌詞は
アイドルが歌う内容ではないな(笑)ヨゴレとしか思えないぞ。
9曲目「ぴらぴろ」はラウドロック系の曲かと思えば、サビでは脱力系キラキラポップ、
11曲目「HUG ME」は歌謡曲風のキラキラポップかと間奏ではピアノエモとこれまた面白い。
さらに12曲目「カラダ・イデオロギー」は今作の中でも最も前衛的な曲で
もはやどう形容したらいいのかすら分からない。ファンクっぽいサウンドと、
まるでヘリウムガスでも吸って歌ったかのような歌唱・・・何なんだこれは!?

ラストナンバーとなった13曲目「Story Brighter」は王道の松隈節ともいえる
疾走系ロックチューンで、「諦めたらダメだよ」というメッセージがこもった曲。
脱力気味な歌唱が、この曲ではむしろいい味を出している。
たとえしんどくても少しでも前に進まなければという思いが
込められてるように聴こえる。最後に素晴らしい曲が来てくれました。

今作はBiSのメジャー1stアルバム「IDOL is DEAD」ほどの衝撃は無かったものの、
どの曲もメロディが良くて、なおかつアレンジの多彩さもあったので十分楽しめました。
あと、メンバーの歌唱力に関しては、1stにしてBiSを超えている。
CD上でのボーカルの音量設定もBiSより大きいのは、歌声に力があったからこそできたはず。
このアルバムの後にリリースされたシングル曲「OTNK」も素晴らしい曲でしたし、
早くも来年初頭に出される2ndアルバムが楽しみ。ライブも近いうちに体験したいです。







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