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2015年6月15日月曜日

[CDレビュー]  激情★めたりっちぇ「あっぷぐれーど(仮)」


激情★めたりっちぇ「 あっぷぐれーど(仮)」
(2015/5/13)

1. make up
2. Monday Syndrome
3. 世界「観」
4. 境界線
5. 激情協奏曲第五番核長調「謝罪」 
6. 必殺!リバーシブル
7. ノイズゲート
8. らびゅっ!
9. W’s 
お気に入り度:★★★★★★★★☆ (8.5/10)




激情★めたりっちぇの1stフルアルバム。2013年の結成からわずか2年で
メジャーデビューを果たした、3人組ガールズバンドの作品です。

メタルを聞かない人も聞けるようなナチュラルメタルをコンセプトに掲げているという
メンバー達のコメント通り、今作はキャッチーで聴きやすい歌メロと
親しみやすさを感じられる歌詞を持った曲が数多く並んでいる。
時には可愛らしいアニメ声も入るなどアイドルっぽい要素も感じさせるだけに
彼女たちはポストBABYMETALの一番手になる可能性を秘めている。
ベビメタ人気をきっかけに、他のガールズメタル歌手にも
人気の波がやって来てくれないものだろうかと願っていた者としては、
これから期待せずにはいられないバンドでございます。

1曲目「make up」は今作のリードトラック。化粧をテーマに歌った曲で、
メタルでありながらも女子力の高さを感じさせてくれる。
アニメ声とデス声シャウトが随所で入ってくるのも面白い。
一見相反するものが曲中でうまく絡み合っているのは見事です。


2曲目「Monday Syndrome」は伸びやかなサビメロと前向きな歌詞が良い。
メタルでありながらも生活感のある曲。それでも間奏の重厚感はさすが。

3曲目「世界「観」」はインディーズ時代の名曲。
こちらも伸びやかなサビメロが良い。その中にもほんのりと切なさが漂うラブソング。
今作の曲の中では一番のお気に入りです。

4曲目「境界線」はピアノイントロから始まるロックバラード。
歌詞も含めて重くダークな内容。こういう曲も歌えるという意外性は感じる。

5曲目「激情協奏曲第五番核長調「謝罪」はメタルというよりもパンクに近い曲で
ノリの良さは文句無し。デス声で「すみませんすみません」って
全然謝ってるように聞こえない(笑) お笑いコンビの響を思い出してしまった。

6曲目「必殺!リバーシブル」はこれまたインディーズ時代の名曲のリメイク。
今作の中ではサウンド面も含めて最も正統派メタルらしい、戦いを歌った曲ながらも
サビは「必殺技はいつだすの?」 結局必殺せずに終わってしまうのか!逆に面白い。

上記のインディーズ音源と比べると今作の音源は確かにアップグレードしてますね。

7曲目「ノイズゲート」は2番部分がアニメ声でずっと歌い続けるかと思えば
一転シャウトという曲展開がブッ飛んでる。サビは2曲目と雰囲気が似ている感じもする。

8曲目「らびゅっ!」は今作の中で最もアイドルポップスに近い曲。
間奏部分の「ずっと前から君のことが好きだった」というアニメ声のセリフには萌える。
それと全く同時にデス声も流れてくる。カオスだ。いいぞいいぞ。

9曲目「W’s」は開放的かつ疾走感のある曲で、ラストを飾るにふさわしい名曲。
アニソンっぽい曲でもあると感じる。近いうちにアニメタイアップは十分ありえそうです。

メンバー全員が可愛く元気に歌い、なおかつ全員が激しくシャウトするというスタイルは
他のガールズバンドにはない個性であり、ライブでも大いに魅力を発揮する。
まさにギャップ萌えなバンド。しかしメインボーカルの西野みがきさんの歌唱に関しては
さらなる上達を期待したいところ。それに加えて演奏についてもさらなる迫力が欲しい。
いかんせんこの系統のガールズバンドは歌うま名人&演奏名人だらけなだけに・・・
現在はまだアップグレードの途中といったところか。
ハードロック・メタル系のバンドに完璧を求める人には向かないかもしれませんが、
現状でも未熟さを補って余りあるほどの楽曲の面白さと、アイドル性を感じるだけに
ぜひこれからメジャーシーンで飛躍を願いたいバンドです。将来大化けするかも?



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