ブログトップ


2015年3月12日木曜日

[CDレビュー]  Albion「Campanula」


Albion「 Campanula / カンパニュラ」
(2014/3/5)

1.Eden
2.全てを知らせる鐘と迷宮に惑わされし者
3.覚醒の暁
4.宿命
5.深き森の幻想の輪舞曲 (Campanula Ver.)
6.Paranoia ~人形の涙~
7.Witch&Angel
8.碧瑠璃の空
9.明日へ繋ぐ夢路
10.Flos paradiso ~君に読む絵本~
お気に入り度:★★★★★★★★★ (9/10)





Albionの1stアルバム。
ガールズバンドにしてメロディックスピードメタルを奏でる4人組(当時)バンドの作品です。

近年めっきり数が増えたHR/HM系女性バンドの中においても、
このバンドからはとりわけメロスピへのこだわりを感じられる。
2、3、5、8、10曲目と収録曲の半分以上が疾走曲というのは、
同じく疾走感に溢れた曲が好きな者から聴けばたまらない作品なのではないだろうか。
それでいて歌メロはどれも伸びやかなところが良いです。
ボーカルの百合さんの歌声は、力強い声でありながらもどこか憂いを帯びており、
アルバム全体からも激しさと同時に哀愁を感じられる作品となっていました。

さらにこのバンドの大きな魅力の一つは、キーボードが素晴らしいということ。
今作のリードトラックである2曲目「全てを知らせる鐘と迷宮に惑わされし者」では
イントロの時点から疾走感満点のバンドサウンドの中でシンセの速弾きが炸裂。
百合さんのハイトーン歌唱が響くサビメロの良さも文句無しですが、
そのサビが終わった直後にすかさずシンセソロ、さらにはギターソロへと
なだれ込んでいくという、この息もつかせぬほどの展開は素晴らし過ぎる! まさに神曲です。

1stアルバムということもあり音楽性の幅はまだそれほど広くはないですが、
それでも後半の曲では7曲目「Witch&Angel」で曲中に機械ボイスを入れてきたり、
8曲目「碧瑠璃の空」ではこれまでの曲に無いほどの明るさを感じられたり、
さらには9曲目「明日へ繋ぐ夢路」では今作唯一のバラード曲に挑戦したりとしている。
このバラード曲のメロディがこれまた良い。バンドサウンド+ピアノの美しさに
思わずじっくり浸りたくなる。終盤に転調する所にも奥深さを感じられます。

楽曲の素晴らしさについては文句無しでした。当然もっと評価されるべき作品かと思いきや、
しかしamazonのレビューにおいては星の数が伸びていないというのを見ると、
メタル系のバンドというのはとてつもなくレベルの高い所で勝負してるんだなと・・・
これは他のジャンルも聴いている私のようなリスナーからすれば異次元に感じられてしまう。
ボーカル作曲編曲演奏共にこれだけやっても評価されないのか!?と思ってしまう。
とりあえずシンセソロが大好きで、エレガの曲の間奏部分なども同じく大好きだという人は
ぜひ聴いてみましょう。哀愁漂うハードロックを聴きたい人にもおすすめです。







0 件のコメント: