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2014年6月9日月曜日

[CDレビュー]  「Disney Rocks!!! Girl`s Power!」


Disney Rocks!!! Girl`s Power!」
 (2014/1/22)

1. Mickey Mouse March (hy4_4yh)
2. Supercalifragilisticexpialidocious (でんぱ組.inc)
3. Belle (tricot)
4. Under the Sea (Dorothy Little Happy)
5. Some Day My Prince Will Come (BiS)
6. Colors of the Wind (今井麻美)
7. Chim Chim Cher-ee (東京女子流) 
8. Heigh-Ho (金田朋子)
9. Bibbidi-Bobbidi-Boo (おおたえみり)
10. Part of Your World (赤い公園)
11. You Can Fly! You Can Fly! You Can Fly! (白石涼子)
12. Beauty and the Beast (Gacharic Spin)
13. This Is Halloween (ZAQ)
14. A Whole New World (黒崎真音)
15. We're All in This Together (アップアップガールズ(仮))
16. It's a Small World (つりビット、福原香織とRAB、YURI*KARI、A Fairy Mutes Uh、Maika Leboutet、加賀谷はつみ、Qoo Bee Little、PLC(パールレディクラブ)、フラップガールズスクール)
17. When You Wish Upon a Star (ミニーマウス)
お気に入り度:★★★★★★★★ (8/10)




日本の女性歌手の皆さんによる、ディズニーの名曲カバーアルバム。
参加アーティスト達の名前を見て、ぜひ聴きたいと思った作品でした。
タイトルの通りに、ガールズロックをベースとしたカバーアルバムでありながら、
参加メンバーを見てみるとアニソン系アーティストの名前も多いというのが1つの特徴。
ちなみに歌詞は基本的に日本語詞です。それでは全曲レビューにいってみましょう。

まず1曲目「Mickey Mouse March」を歌うのはhy4_4yh。
(「ハイパーヨーヨ」と読むらしいです)
ファンファーレの演奏から始まる、にぎやかなカバー曲で、
シンセを多用したハイテンションなバンドサウンドには、もはや1曲目の時点から
この後登場のGacharic Spinが編曲してるのかと思ってしまうのですが。
2曲目「Supercalifragilisticexpialidocious」はでんぱ組.incらしさが
存分に出ている。中盤でテンポが倍速になるところは痛快で面白い。
3曲目「Belle」(朝の風景)をカバーするのはtricot。
彼女たちの曲は個人的にはどうもしっくり来ないことが多いのですが、
今作では心地よいギターサウンドの中に、自然な形で変拍子を組み込めていて
良かったと思いました。
4曲目「Under the Sea」は正統派アイドルのDorothy Little Happyがカバー。
安定したポップソングに仕上がってます。
5曲目の「Some Day My Prince Will Come」(いつか王子様が)ではBiSが登場。
ディズニーにBiSとか一歩間違えたら夢を壊しかねない起用ですが(笑)
しかし曲の方は、パンク調ながらもシンセのキラキラ感が適度に加わることで、
ファンタジックな雰囲気を演出しており、それでいてBiSらしさも十分に出ている。
これは名カバー。ただ収録時間約1分半とあっという間に終わってしまったのが
惜しく感じる。もっと長く聴きたかったぐらいでした。

6曲目「Colors of the Wind」は、声優歌手・今井麻美さんの
伸びやかで透明感のある歌声が、デジタル系サウンドの中にうまく溶け込んでいる。
これは思わぬ収穫。今までは聴いたことないの歌手でしたが興味が持てました。
7曲目の、東京女子流「Chim Chim Cher-ee」は煙突掃除屋さんの姿を歌った曲で、
これまでの楽曲とはガラっと雰囲気が変わり、荒涼感と哀愁漂うロックサウンドが
曲中に広がっている。「♪チムチムリー」というフレーズも耳に残ります。
8曲目「Heigh-Ho」(ハイ・ホー)は誰もが知る有名曲でしょう。
これがファミコン音楽のようなピコピコサウンドにアレンジされたのは意外でしたが、
それよりも声優の金田朋子さんの、あまりにも素っ頓狂な歌唱の方に驚いた。
いったいどこから声を出してるんだ! まるで電波系キャラソンみたいだ。インパクトは今作一。
9曲目「Bibbidi-Bobbidi-Boo」もおおたえみりさんの歌唱がハマり過ぎ。
ピアノ弾き語り形式でここまで曲にブッ飛び感を出せるのは彼女ならではでしょう。
10曲目「Part of Your World」は赤い公園が穏やかなバンドサウンドを奏でてますが、
いかんせん前後の曲がインパクト抜群だっただけに印象に残りにくかったか。

11曲目「You Can Fly! You Can Fly! You Can Fly!」は編曲が素晴らしい。
スケール感に溢れたアニソンっぽいロックで、これは今作の私的ベストカバー。
パンキッシュなイントロ・間奏と、キャッチーでクリーンなサビとの組み合わせも絶妙。
この曲を歌っているのは、声優歌手の白石涼子さん。
個人的には全く知らなかった名前でしたが、これまた思わぬ収穫でした。
そして12曲目「Beauty and the Beast」(美女と野獣)をカバーするのが、
待ってましたのGacharic Spin! 演奏と編曲は相変わらず素晴らしいの一言。
ただ最初聴いた時はサビがどこにあるのか分からないような曲構成に戸惑いました。
まぁ勝手にサビを付け足すわけにもいかないですからね。
13曲目「This Is Halloween」はZAQさんによるカバー。
要所で声を変えたり、転調しまくったりと変化満載でしたが、
個人的にはあまりハマらなかったのは原曲が好みでは無かったということか・・・
14曲目は「A Whole New World」。このディズニーを代表する有名バラード曲を
歌うのは黒崎真音さん。良い曲には良い歌手がついてくるのが定めなのか。
歌唱に関しては、今回参加のアニソン系アーティストの中では別格。
サビで歌声が重なり合うところは、なんて美しいんだと・・・文句無しの名カバー。

15曲目の、アップアップガールズ(仮)が歌う「We're All in This Together」は
チアガール達が歌う応援歌みたいで良い。何だかとても健気です。
16曲目「It's a Small World」はこれまたディズニーを代表する名曲なので
カバーの方も良いに決まってる。賑やかなキラキラバンドサウンドが聴いていて楽しい。
しかしこの曲に限って、歌う人たちの歌唱力が揃いも揃ってイマイチなのはなぜだ・・・
歌唱さえ良ければ最高のカバーだったのに。
そして17曲目「When You Wish Upon a Star」(星に願いを)は、
ミニーマウス本人もとい本ネズミが歌ってます。中の人などいない。
そのキュートな歌唱は、バンドサウンドにも十分に合っていて、
アルバムのラストを飾るにふさわしい曲に仕上がってました。

ディズニーなだけあってか、まるでエレクトリカルパレードのように、
キラキラとしたカバー曲が多く、聴いていて楽しいアルバムでした。
曲ごとにアーティストの個性も十分に生かされていたのが良かったです。
「Disney Rocks」はシリーズ化されているようですので、
これは他の作品も聴いてみたくなりました。




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