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2012年2月12日日曜日

[CDレビュー]  のあのわ「MAGICAL CIRCUS」



のあのわ「 MAGICAL CIRCUS」
(2010/8/4) 

1. lalala-uh-uh-yeah! 
2. 愛をこめて
3. FOCUS
4. マイガール
5. Sweet Sweet
6. つないで
7. スクォンクの涙
8. グラデーション
9. もぐらは鳥になる
10. good day
11. 流星
12. ネバーランド
お気に入り度:★★★★★★★★★★ (10/10)





2010年8月にリリースされた、のあのわの2ndアルバム。
ボーカルがチェロを奏でながら歌うという、異色の5人組楽団のアルバムです。


これほどまでに、バンドというよりも「楽団」という言葉が似合うグループはそういない。
それぐらい、楽曲や歌詞の数々に、ファンタジーがあふれている。
曲の中で奏でられる、チェロ、ピアノ、キーボード、ギター、ドラムなどといった
楽器の音の一つ一つが、キラキラと輝きを放ち、
そしてそんなサウンドをバックに、感情豊かに歌うYukkoさんのボーカルが、
さらに楽曲の輝きを引き立て、曲に生命力を与えている。
アップテンポ曲からバラード曲まで幅広い曲調を奏でながらも、どの曲も完成度が高く、
収録曲全曲が名曲だといっても過言ではない、そんなアルバムです。


その中でも、民族舞踊のような雰囲気を奏で、
まるで異世界にタイムスリップして踊り狂うかのような世界観を持った「スクォンクの涙」は、
これぞ、魂を揺さぶられる曲といっていい。
さらに、今作の中でも最もファンタジーにあふれた、ディズニー映画的な曲で、
空を見たいと飛び立ったもぐらの姿を歌った「もぐらは鳥になる」には、
思わず涙が・・・ 切ない結末でありながら、そこにあるのは、圧倒的な感動。
この2曲は名曲中の名曲です。どちらもシングル曲ではないのにPVが作られていますが
PVを作るぐらいの自信作なら、なおさらなぜシングル曲にしなかったんだと思います。
こんな超名曲が一般に広く知られないなんてもったいなさ過ぎる!


そんな名曲ばかりのアルバムを締めくくるラストの曲は、「ネバーランド」。
曲の中で細かく刻まれるキーボードの音が輝き、チェロの音が夢の国へと誘い、
そしてボーカルのYukkoさんの歌声が、さぁ僕らと一緒にネバーランドに行こうよと、
聴く人全員に歌いかけてくれているかのよう。
まさにこのアルバムのラストを締めくくるにふさわしい曲。最後まで素晴らしかったです。


ここまで芸術的な楽曲の数々を作れる、実力がズバ抜けたグループは、
ここ2~3年でメジャーデビューしたバンドでは他にはいただろうかとすら思います。
芸術的でありながらも、特にラストの曲などはそれなりにキャッチーさもあるので、
ディズニー映画やジブリ映画あたりに彼らの楽曲が使われれば、一気にブレイクする可能性が
あるかもと期待したくなりますが・・・ こういうアーティストがもっと評価されて欲しいです。



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