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2010年10月8日金曜日

[CDレビュー]  CHERRYBLOSSOM「時空」


CHERRYBLOSSOM「 時空」
(2010/1/20) 

1. 桜ロック
2. STAND WAVE 
3. kissの魔法 
4. 夢のマニュアル 
5. LOVE FORCE 
6. Dear my friend
7. 星空トライアングル 
8. 告白... 
9. p.t.a. 
10. 美術の時間 
11. さよならの空 
12. ジレンマ 
13. 時空
お気に入り度:★★★★★★★★☆ (8.5/10)
(2012年11月、レビュー文を加筆修正)




CHERRYBLOSSOMの2ndフルアルバム。
この作品リリース後の2010年6月に、残念ながら解散してしまったため、
これがオリジナルアルバムでは最後の作品となりました。
このバンドの最大の売りは、やはりMAICOさんとMEEKOさんによる
パワフルな女性ツインボーカルでしょう。
声質的には2人とも似た系統で、パワーではMEEKOさんの方が
勝るかなといったとこですが、それでも2人合わさることで迫力が増すのは確か。

そして楽曲面においては、今作では1stフルアルバムと比べると、
ラップやミクスチャーの要素が減り、正統派ガールズバンドに近い作風になったと思いました。
ストレートなバンドサウンドと、若さと勢いで押しまくる
2人のボーカルが合わさった前半の曲の数々は、爽快そのもの。
聴いてる方までもが元気をもらえるような曲ばかりです。
特に「STAND WAVE」は素晴らしい! この曲を聴くと、
まるで10代の頃の青春時代の若さとパワーがよみがえってくるかのよう。
「直球勝負で 僕からのエールを 投げるよ」
「毎日地味な練習をしてる いつか自分自身のためになるんだと信じて」
という歌詞は印象的。この曲は、野球少年に恋する女の子の姿が
思い浮かんでくるかのような曲で、高校野球の地方大会中継の
エンディングテーマ曲あたりに使われたらすごく合うのではないかと思いました。
曲ラストの、「空振ったって気にしない 僕の熱い夏はずっと終わらない」
この最後のもう一押しの部分は特にツボです。
しかしその半面、ミディアムテンポの曲やバラード曲なども入りだした、
中盤以降の楽曲の出来は総じて微妙な気がしてしまいました。
バラード曲でも11、12曲目のようなバワー系は良いと思いましたが・・・

しかし、ラスト曲の「時空」は、最後の最後にして
とてつもなく素晴らしい曲を作ってくれたと思います。
この地球や宇宙で、様々なものが生まれては消え、
そしてまた新たに生まれゆく姿が描かれたかのような曲。
まさに「時空」というタイトルにふさわしい、ダイナミックで爆発力満点で
スケール感の大きな曲ですが、しかしこれは今思えば、
このCHERRYBLOSSOMというバンドがこの世界から消え、
そしてメンバーそれぞれが新たな道へと向かうという暗示だったのだろうか・・・
ただ、仮にそうだったとしてもやっぱり解散は惜しいです。
これからバンドとしてさらに成長していく姿も見てみたかったです。


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