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2015年8月18日火曜日

[CDレビュー]  野水いおり「D.O.B.」


野水いおり「 D.O.B.(初回限定盤)(DVD付)」
(2015/7/29)

1. D.O.B.
2. 水底のremains
3. 球体関節人形の夜




野水いおりのニューシングル。まず表題曲「D.O.B.」は
アニメ「空戦魔導士候補生の教官」のOPテーマとしてオンエア中の曲で
スラップベースやキーボードなどを絡めた多彩なアレンジが光るロックナンバー。
タイトルは「DROPOUT BREAKERS」の略で、力強いメッセージがこめられた歌詞を
持ち前のキュートな歌声で歌い上げる姿には、これまで以上に楽曲との一体感があり
迫力を感じられた。「オールラウンドにベターよりも どっか特化していたい」
という歌詞は特に印象に残りますね。当ブログのことでもあるな。

2曲目「水底のremains」は自身作詞のミドルチューン。人魚姫をモチーフとした曲で、
歌謡曲テイスト漂うメロディから哀愁を感じられる。切迫感のある歌唱も心に響きます。

3曲目「球体関節人形の夜」は、作詞大槻ケンヂ、作曲橘高文彦という
筋肉少女帯の2人による提供曲。1stアルバム「Hat Trick」(レビューはこちら)
では筋少の90年代の名曲「小さな恋のメロディ」のカバー曲を歌ったのに続き、
今回ついにオリジナル曲の提供が実現。クレジットを見ずとも誰が作ったか分かるような
筋少ワールド炸裂の曲で、期待通りとしか言いようがない。
たとえ歌唱力が追い付いてない部分があろうが、この疾走メタルチューンに
必死についていかんとばかりに歌う姿には燃えるし萌える。
曲後半の「球体関節は私とあなたをつなぐほどの機能を持ち合わせていなかった、
でも・・踊ることはできる」などといった歌詞カードに書かれてないセリフを言う場面は
さすが声優なだけあって、その声の演技には思わず惹きこまれるものがある。
これぞコラボの魅力が大いに発揮された曲。最高です。

今作も「ロリータVロック」というコンセプトにふさわしい名作でした。
同じゴスロリ系歌姫では妖精帝國が本格メタル志向の作風にシフトしたのに対して、
野水いおりさんはポップ感を合わせ持ったロックナンバーを中心に歌っている。(3曲目は別として)
それだけに、この音楽性はアニソン系アーティストとしてもっと多くの人に評価されていいはず。
歌唱力という点で課題があるものの、それも1stアルバムの頃よりは確実に上達しているように思う。
次にリリースされるアルバムは更なる名盤アルバムとなることを期待したいです。







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