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2011年8月14日日曜日

[CDレビュー]  KOTOKO「イプシロンの方舟」



KOTOKO「 イプシロンの方舟 <通常盤>」
(2009/10/14) 

1. ε~Epsilon~ 
2. リアル鬼ごっこ 
3. -∞-DRIVE 
4. scene 
5. 雨とギター 
6. 限界打破
7. モネラの絆
8. ハヤテのごとく! 
9. RI←SU→KU 
10. HELLION 
11. Geoglyphs 
12. BLAZE 
13. LITTLE BABY NOTHING
お気に入り度:★★★★★★★★★★ (10/10) 




2009年にリリースされた、KOTOKOの4thアルバム。
この歌手もまた、アニメやゲームなどの主題歌を中心とした活動をしているアーテイストですが、
実はこのアルバムを聴いた最初の頃は、個人的にはそれほどハマらなかったのです。
しかし、これが聴けば聴くほどどんどんハマっていき、今ではすさまじい作品だと気づくまでになりました。


この作品は、音楽ジャンル的にはトランスやハードポップといったあたりに属するわけですが、
その1曲1曲の作りこみっぷりがすごい。どの曲もデジタル主体なのに重厚で、
軽さや安っぽさは全く感じない。サウンド面では、電子音だけでなく
ギターやピアノなどの他楽器の使い方も絶妙、
さらに、KOTOKOさん自作の歌詞も軒並みレベルが高く、
しかもそれに加えて、アルバムのジャケット写真などからも分かるように、
まるで宇宙を感じるかのような、スケール感のある楽曲が多い。
1曲目の「ε~Epsilon~」などはまさにこのアルバムの象徴といっていいようなタイトル曲。


しかし、このジャンルの歌手のアルバム作品には、初期のm.o.v.eといい初期の玉置成実といい、
「シングル曲に比べるとアルバム曲が・・・」
「ノリノリのアップテンポ曲に比べるとミディアム~バラード曲が・・・」
という傾向がありがちなように思うのですが、
ところがこのアルバムではそういうことが全く無い。
全曲シングルカットしてもいいぐらい、どの曲も質にブレが無いし、
さらに曲調においてはむしろ2、6、7曲目などのミディアムテンポ曲の方が
より一層素晴らしいぐらい。
その中でも特にすごいのが、「リアル鬼ごっこ」「モネラの絆」。この2曲では、
ジワジワと胸にくるようなメロディにのせて、終末的な世界観を、優しく美しく包み込むかのように歌い上げている。
これには、何ともいえない独自の芸術性を感じる。
これをあえて他のアーティストの曲で例えるなら、Do As Infinity「科学の夜」にも似たかのような芸術性、しかしやっぱりそれともまた違う。
やっぱりこれはKOTOKOさん独自のワールドといっていい。


そしてもちろんアッパーチューンにおいても、夏を感じるラブソング「Geoglyphs」、
サビへいくほどに疾走感や歌詞の力強さを感じる「BLAZE」などは
特に聴いてて気持ちいいですし、ラスト曲「LITTLE BABY NOTHING」では
男性ボーカルとのデュエットといった飛び道具が出てくるのもまた面白い。
アルバム終盤の9曲目からラストまでの流れは圧巻といっていいです。
さらにKOTOKOさんのボーカルも、甘く優しい声質がベースでありながらも、
10曲目のようなロック色の強い曲など、力を入れるべきところは力強く歌うなどして
曲の場面によって歌唱の表情を変え、それぞれの曲の良さを十分に引き出している。


本当に、聴きこむほどに新たな発見ができるかのような、奥深くて素晴らしい作品です。
最近の日本で流行している、歌って踊る系統の電子音楽たちと比べると、もはや次元が違いすぎる。
これぞ異次元トランスといっていいでしょう。つくづく最近のアニソンはレベルが高い・・・

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